Vegueros Centrogordos '25
2025-07-30
やはり忘れていた。ベグエロスに新たに加わったセントロゴルド。
2022年に発表されて、市場に投入されたのは2023年頃。
これでリニューアル後、ベグエロスは5種類のビトラを抱えるまでになった。
セントロ・ゴルドはその名の通り、タバコ葉の分類から命名されている。(日本シガー協会で葉の呼び名などは解説しているので、学習したい方は入会をおすすめする)ベグエロスは各ブランドの中でもその傾向が強い。
サイズはRG54x100mm、ビトラ・デ・ガレラ:セントロゴルド(ビトラ・デ・サリダ:ペティロブスト)。このシガーのみのビトラで、近しいものといえばちょうどこれより10mm長いTrinidadヴィフィアだろうか。リングゲージ54でショートというのは珍しいのだ。
箱から取り出してチェックする。
スルメのような強い香りに圧倒される。色はコロラド・マデューロで、表面はオイリー。短い体躯だが何かやりそうな不敵な雰囲気を漂わせている。巻きはやや粗め。
ヘッドをフラットカットし、広いフットにしっかり火を回す。
下藪を燃やす香り。
喫煙するとレザーとグラス(草)が一体となった、強いが爽快感を感じるタッチ。
ややメタリックで、良い意味でジビエ的な野趣とペッパー感。圧倒的な煙量。ストロング。
しっかりVegueros共通のグラッシーを感じ、まだ青い柑橘類のような揮発感。
うまみが強く、アフターが引っ張られ爽快な甘みがある。杏仁、白粉、ピカン。
中盤は少しタッチが丸くなり、奔放な変化が方向を持って収束する感じ。
青さはこなれて背景に、ナッツが強まる。変化は常に起きていて、すべてを包む強いタバコ感の深奥に突き抜けた爽快感。
終盤はブローすると強烈な甘みと白粉。ねっとりした感じではなく、さらっとしているが味蕾と脳髄に響く。
アフターはドライなので口腔が苦しくなる、ということもない。夏草。焼いた魚の骨。ホワイトペッパー。
50分で喫了。
鮮烈なシガー。バラエティが増えたVeguerosシリーズの中でも、あふれるような若さを感じる瑞々しい一本だ。熟成も楽しみなシガーだし、葉巻の面白みを感じさせてくれる。
LABEL : Vegueros