レガロスは2007年のHoyo de Monterreyのエディシオン・リミターダだ。この年はRomeo y Julietaからエスクドス、Trinidadからインヘニオスが発売された。

サイズはRG46x137mm、ビトラ・デ・ガレラ：レガロス（ビトラ・デ・サリダ：コロナ・エクストラ）。このシガーのみのビトラである。
2年間熟成させたタバコ葉を使い巻かれている。25本入りSLBで販売された。
わずかに湿ったウッドの香り。色はコロラド・マデューロ。古いシガー特有の、やや硬化したような手触りのラッパー。ヘッドの処理が非常に上手い。

ヘッドをフラットカット。ドローは快調に通る。フットに火を灯すと燃える白樺の皮。
喫煙する。ミントのような爽快さ。樽、コニャック、バタークリーム。
それらのタッチが明快すぎて洋酒を効かせた何らかのドルチェのように感じ、下地のレザーとウッドが霞む。変化は劇的で、振幅は広く大きい。ライト。
特有の枯れ感の奥に甘さと爽快さがあり、アフターはレザーの余韻が長い。コーヒー豆。サワークリーム。

中盤はよりウッディーに、やや強さが増す。華やかなブーケが広がり、アロマに酔いしれる。コーヒー、煎り大豆、干し椎茸。うま味とコクの奔流になぶられる。
ふわっとヨード香のようなものが立つが一瞬で消える。

終盤、ブローするとカシューナッツが口腔に溢れる。
干し椎茸のうま味の余韻にしびれながら、60分で喫了。
最後の最後まで予測できない変化に翻弄され、オヨの淡いがはっきりとしたスモークに我を忘れる。

熟成を経てELの真価が現れたようだ。
むろん若い状態で喫っても間違いなく美味いが、厳選された原料から生まれるリミターダの化け方は予想を超えてくる。