H. Upmann Especiales '96
2015-06-03
サイズは40×140、クレマス（コロナス）だ。コロナサイズのビトラって昔はたくさんあったんだねぇ。
セロハンを切って手に取る。
鼻を近づけるとタバコ香、剥がれて乾燥した杉の表皮。セロハンで保護されていたためか香りはふんだんに残っている。
やや薄いクラロのラッパーは表面が波打って荒く、マシンメイド特有の楕円のヘッドをしている。
やはり経年変化でリングの金はくすんで緑色になっている。
まわし切りでフラットカット。空吸いしてみるとドローはよい。
フットを炙ると、紙っぽい甘めの香りが立ち昇った。
ひと口吸うと流木の焚き火、古紙、胡椒ひと粒。
ひと口吸うと流木の焚き火、古紙、胡椒ひと粒。
ボディは軽めのミディアム。
スパイス感はすぐに広がりはじめ、大木の幹の芯のような凝縮されたウッディが流れてくる。
白っぽい灰を叩き落し強く喫煙すると、レザーやアーモンドの皮が鼻を抜ける。
葉巻の内部が蒸れてきた中盤、肥大化した椎茸……干し椎茸、菌類のテイストだ。
わずかにガス香。
レザーも際立って太くなり、喫味が急激に立体感を増してきた。
残り3センチくらいで苦みが出てきた。そして鉋屑。
直線的な鉄が伸び、最後には古紙が戻ってきた。
60分で喫了。
マシンメイドでも腰をすえた喫煙に十分耐えうる素晴らしい葉巻だ。
