Partagas Aliados Habanos Specialist Exclusive '23
2025-04-29
金リング(ラ・カーサ・デル・ハバノとハバノス・スペシャリストのダブルネーム)つきのシガーのリリースが増え、箱にも趣向を凝らし他との明確な区別を打ち出すようになったが、決定的だったのはこのパルタガス アリアドスからだろうか。
サイズはRG45x167mm、ビトラ・デ・ガレラ:デリリオス(正気か?)(ビトラ・デ・サリダ:ダブルコロナ)。20本が収められた箱の形式的にはボワト・ナチュールだが、非常に凝った作りをしている。
紙箱・布袋と、これ系のハバノスのお定まりの包装を解いて箱を開ける。ダブルコロナと呼ぶには細く短い気がするが、パルタガスのスタンダードリングに金のダブルリングは非常に格好良く目を奪われる。
香りはあっさりとしたウッド。
ラッパーはコロラドで、葉脈が少ない。表面はややオイリー。
ヘッドをフラットカットし、フットに火を付ける。
白樺の皮を焼いた香りが立ち昇る。
喫煙する。目の覚めるようなスッキリとしたウッドと、鋭いレザーに突き刺される。
硬さ、荒っぽさは皆無で非常に「澄んだ」タッチと言うのが相応しい。
芯に蜂蜜を抱えたウッドは濃いうまみと深いコクを備え、奥の方には小麦感。
強めだがもっさりした感じはなく、非常に爽やか。華やかなアロマも感じられ、非常に没入感が強い。ミディアムフル。
中盤は熟れたコニャックのコク。
変化が激しく、立体感の奥が知れない。ドライフルーツ、ピーカン、パン酵母。フローラル。
テクスチャは軽いのだが、味わい自体にはどっしりと重厚感があって唸らせる。
終盤、リングを外してブローする。
白粉が炸裂し、周囲が白む。何事?
きっちり燃焼させると、薄皮がめくれたように露わになるものがある。
ナッツとレザーが複雑に融合し、昇天する。
60分で喫了。
これは美味い。ちょっとクラシックなビトラも小気味よく、パルタガス特有の重さを感じさせない澄んだタッチ。ファーストシガーに選んでもいいかもしれない。
箱もコレクターの収集欲を満たすことだろう。
あまり出回らないが、熟成も含めて手元に置くリストに含めるべきハバノスだ。